2026年と2030年のFIFAワールドカップはどこで行われる? 将来の大会の開催地、候補地、持ち回りの歴史について解説

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FIFAワールドカップ・カタール2022が閉幕し、FIFA(国際サッカー連盟)はすでに2026年、2030年大会に向けた計画を進めている。野心的で、議論を呼ぶ可能性のあるオプションがすでに準備されているのだ。

2022年のワールドカップには多くの「史上初」があった。初めて中東で開催され、北半球の冬季に開催されたのも初のことだった。

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だが、2026年大会でも「史上初」は続く。アメリカ、カナダ、メキシコと初めて3か国の共同開催となる。そして、議論を呼んだ出場国の拡大。次回は32チームから48チームによる大会となる。

さらに先を見てみると、複数の国による共同開催の傾向は2030年にも続く可能性があり、すでにその案が発表されている。

大会に出場するチームが増えるなか、近隣国との共催にすることで負担を軽減する目的だ。

直近では10月5日(日本時間6日)、ウクライナがスペイン、ポルトガルとの共催に加わることが発表された。

次回のFIFAワールドカップはいつ開催される?

第23回FIFAワールドカップは、2026年の6月から7月にかけて開催される予定だ。出場チームは48に増える。

出場チーム数の拡大は当初、主にUEFA(欧州サッカー連盟)加盟国から批判を受けた。だが、FIFAは決定を支持している。

FIFAの現行ルールでは、過去に2回開催したことがなければ、どの国や協会も2030年のワールドカップ開催を招致可能としており、欧州と南米が有力視されている。

2026年ワールドカップの開催地はどこ?

2026年のワールドカップはアメリカ、カナダ、メキシコの3か国による北中米共同開催となる。移動の軽減のため、一定のグループステージの試合がひとつの国で行われる。

カナダは試合を開催する2都市を決定している。エドモントンのコモンウェルス・スタジアムとトロントのBMOフィールドだ。また、メキシコはメキシコシティのエスタディオ・アステカ、モンテレイのエスタディオBBVA、グアダラハラのエスタディオ・アクロンで試合を開催する予定だ。

アメリカは大会責任者が17の候補都市から、アトランタ、ロサンゼルス、ベイエリア、シアトル、ダラス、ヒューストン、カンザスシティ、ニューヨーク/ニュージャージー、ボストン、フィラデルフィア、マイアミを試合の開催地に選出している。

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2030年ワールドカップの開催地はどこ?

2030年大会の開催地が決まるのは2024年だが、複数の地域からの関心が確認されている。

モロッコは早くから北アフリカへの招致を望んでいることを表明した。一方、南米のウルグアイ、アルゼンチン、パラグアイ、チリの4か国による共同開催案は、ワールドカップを原点に戻すかもしれない。第1回大会が1930年にウルグアイで開催されてから100周年でもある。

2020年10月には、スペインとポルトガルが親善試合で対戦するさなかに共同開催案を発表した。

そして議論を呼んだのが、ウクライナを共催案に加えるという発表だ。ロシアとの長引く紛争のさなかにある同国は、設備や経済が破壊されている状態だけに物議を醸した。

サウジアラビア、エジプト、ギリシャによるもうひとつの3か国共同開催案も有力候補とみられているが、まだ正式決定に至っていない。

FIFAワールドカップ開催国 持ち回りの歴史

FIFAは1950年のワールドカップ後、政治的およびスポーツ面での圧力から、大会開催国を持ち回りとする方針を定めた。

大会が発展していくなかで、CONMEBOL(南米サッカー連盟)とUEFAの両連盟が支配的な権力を持つようになっていったが、FIFAは1930年代にイタリア、フランスと欧州での開催が続いたのを受け、双方を満足させようとしたのだ。

欧州と南米による開催が続き、1970年にメキシコ(CONCACAF=北中米カリブ海サッカー連盟)、2002年には日本と韓国(AFC=アジアサッカー連盟)、2010年には南アフリカ(CAF=アフリカサッカー連盟)と世界中に拡大していった。

だが、この持ち回りの慣習は、連盟加盟国が必ずしも必要なタイミングでその準備ができず、結果としてふさわしい候補地が落選する時代遅れなものであるとして、FIFAは2018年ワールドカップ後にこの方針を終わらせると発表した。

※本記事はスポーティングニュース米国版の記事を元に日本版編集部が日本向けに翻訳・編集したものとなります。

 


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Sporting News Japan Staff Photo

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