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富永啓生が21得点の活躍もネブラスカ大はNCAAトーナメント1回戦敗退|米大学バスケ男子NCAA

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Keisei Tominaga, Nebraska University
(Getty Images)

3月23日(現地22日)、富永啓生が所属する米大学バスケットボールNCAAディビジョン1(1部)のネブラスカ大学が、テネシー州メンフィスのフェデックス・フォーラムで行われたNCAAトーナメントの1回戦でテキサスA&M大学に83-98で敗れ、敗退となった。

この試合に先発出場した富永は、29分間のプレイで、3ポイントショット11本中5本成功を含むフィールドゴール17本中7本成功、フリースロー2本中2本成功の21得点をマーク。その他に2リバウンド、1アシストを記録し、ターンオーバーは2、パーソナルファウルは1を記録した。

試合開始から3本の3ポイントショットを決めた富永は一気に勢いに乗るかと思われたが、その後はテキサスA&M大学相手にネブラスカ大学を苦戦を強いられる形となった。

相手のウェイド・テイラー四世が序盤から3Pを連発していたのに加えて、マニー・オバセキとタイリース・ラドフォードのドライブからのペイントアタックをなかなか止めることができず、前半終了までに主導権を握られてしまった。

後半に入ってから、富永の3Pやブロックショットなど、チームに気合いを入れるプレイを見せたものの、相手の好調さを最後まで崩すことができなかった。

テキサスA&M大学はシーズン中の3P成功率がわずか28%と決して高くないチームだったが、この試合は23本中13本を決める56.5%の成功率で、ネブラスカ大学はスカウティング通りの戦いを繰り広げらないまま敗戦を喫する形となった。

短大のレンジャー大学で始まり、ネブラスカ大学に転校後3年間続いた富永の5年間に渡る大学キャリアがこれで終了。1回戦敗退とはなったものの、最後はネブラスカ大学を10年ぶりにNCAAトーナメントへと導くという偉業を成し遂げた。

彼にとって、次のステップはNBA挑戦だ。まず目指すのは6月に開催されるNBAドラフト2024だ。2巡目指名当落線上にいるとされているが、渡邊雄太のようにドラフト外からのリーグ入りも十分に狙えるポジションにいる。

アメリカの大学バスケットボールシーンに衝撃をもたらした富永のネクストチャプターが始まる。

著者
大西玲央 Reo Onishi Photo

アメリカ・ニュージャージー州生まれ。国際基督教大学卒。NBA Japan / The Sporting Newsのシニアエディター。訳書には『コービー・ブライアント 失う勇気』『レイ・アレン自伝』『デリック・ローズ自伝』「ケビン・ガーネット自伝』『ヤニス 無一文からNBAの頂点へ』。